ブライダル法務Q&A会場運営・演出

担当/BRIGHT代表夏目 哲宏

婚礼式場の運営に関して必要な法律情報を、このコーナーで随時更新していきます。

式場の「キャンセル料」を巡る最高裁の判断が示されたそうですが?

平成27年9月7日付日本経済新聞の報道によると、「キャンセル料水準が高すぎる」などとして消費者団体が大手ブライダル企業を相手に該当規定の使用差し止めを求めていた訴訟で、最高裁が上告を受理しない決定をくだし、消費者団体の請求を退けた第2審判決が確定しました。

この消費者団体は過去に別のブライダル企業を相手に同様の訴訟を提起していましたが、その請求も最高裁で退けられ、ブライダル企業側が勝利しています。

ブライダル業界においては、かねてから一部の消費者団体等から約款・規約上の「キャンセル料」の水準が消費者契約法第9条第1号の「平均的な損害」を超える無効なものではないかとの指摘があり、長年その水準の妥当性が論争となっていましたが、今般このように最高裁の判断が重ねて示されたことで、この問題は完全に司法上の決着がついたといえそうです。

BRIGHTとしては、訴訟関係者の皆様のご努力に敬意を表するとともに、今般の最高裁の判断からブライダル事業者が何を教訓とすべきか、また「キャンセル料」の水準をどう設定すべきかを精査し、セミナー等の機会や「電脳となりの法務君」を通じて情報発信してまいります。

国民生活センターが「結婚式契約」について注意喚起をしたそうですが?

2015年11月5日に、国民生活センターが「結婚式」をめぐる トラブルについての相談が増加しているとして、消費者に対して「式場の見学をして気分が盛り上がっても、この式場以外考えられない、という場合以外はその場で申込金を支払わず、契約をする前に、内容をしっかり確認するように」などとする注意喚起を行いました。

このニュースはYahooのトップ記事として取り上げられた他、テレビや新聞等のメディアでも大々的に報じられ、かなり広く周知されました。

注意喚起の具体的な内容は、
http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20151105_1.html
から確認することができますが、その中に、
「キャンセル料については(中略)裁判になったケースも複数ありますが、(中略)近年の裁判の流れを見ると、消費者側の主張が認められることが難しい状況となっている」
として、
「キャンセルという事態に至らないよう未然にトラブルを防ぐことが重要です。」
という表現が見受けられました。

これは、昨今消費者団体が大手2社に対してキャンセル料規定の使用差し止めを求めて裁判を起こした結果、いずれも事業者側が勝利をおさめたことを想定しているものと思われます。

つまり国民生活センターは、
『キャンセル料の水準を後から争っても厳しい』
 ↓
『だから契約をする時点でもっと慎重に』
と呼びかけているわけです。

国民生活センターから「名指し」された形のブライダル業界。
今後はますます、
① 先の最高裁の判断を踏まえた「適法・適正な規約」の作成
② 新郎新婦への説明のあり方という「運用面」の見直し
の2点への対応が急務になりそうです。

ブライダルという新郎新婦にとって一生に一度の晴れの舞台が、事業者も、新郎新婦も、双方にとってハッピーで輝くものであるために、今まさに事業者が自らを見直すべき時期だと考えます。
(2015.11.5配信)

  • Q&Aにないご質問はお気軽にお問い合わせください
  • つくって法務君書面作成依頼はこちら(1部2,000円)~
「となりの法務君」についてのご不明な点はこちら
03-4530-3853
PAGE TOP